引きこもり青年を就職に導いた言葉「スゴイ!やんか、藤川君」

今から10年前、親子そろって話し方教室へ来られました。
父親の話によると、息子(藤川 正剛28歳)が高校卒業後、
ずうっと家に引きこもり困っています。
それは、小学5年のとき吃音になったのが原因かと思います…と。

私は本人とも話し合い、もし来られるのであれば1人で来て下さい、と約束。
後日、1人で来てくれました。

教室では、毎回1人2分間スピーチがありますが
藤川君の話は、パソコンのゲームソフトの話ばかり、
唯一ちがった話として
彼が高校3年のとき、男子生徒ばかりの3泊4日、
学校から伊勢神宮まで連続徒歩旅行に参加し
足をひきずりながら、ついにゴールのテープを切り
仲間や先生に大変喜んでもらったという話。

私は「藤川スゴイ!やんか!」と、そのたび思い切り褒めてやりました。
この話で彼は、話し方コンクール(2分間スピーチ大会)にも出場し、
話す自信をつけました。

それから3年近くたったとき、
「藤川、就職を考えたらどうかな。」と話すと
「そうですね」と彼。

しばらくして
「先生、芦原の職業訓練所へ行き、掃除の仕方を徹底して学んでいます。」
と報告してくれました。

その数ケ月後
「先生、就職決まりました。
訓練所の紹介で、ニッサン自動車狭山工場の車の掃除専門に決まりました。
両親も大変喜んでくれました。」
「そりゃ良かった。」と私。

私はこの体験を通して、人の頑張りを認めてやり、思い切り褒めて自信を持たせ
行動してもらう大切さを痛感した次第です。

2022年10月05日 | Posted in 大仲学院長の感じよく話すヒント聞くヒント | | Comments Closed 

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