うまい話は、残らない

訥弁(とつべん)の魅力もある。
スピーチは長く話す必要は、さらさらありません。
立て板に水を流すように、流暢に話す必要もありません。
多くの人は、必要以上に時間をかけて、うまく話そうとします。
すべてではありませんが
小、中学校の卒業式に祝辞として話される校長先生の話は
その最たるものであるとも言えます。

以前、中之島公会堂で、ニュースキャスターの講演会を聞きに行ったことがあります。
なるほど、歯切れよく、標準語で、きれいによどみなく、お話されるのには
さすがだなぁーと感心しました。
1時間あまり講演されましたが、終わって帰り道、
話はうまかった、けれども一体、何を話したのか…
と考えたとき、何も頭に残っていないのです。
これは自分だけかなあーと思い、一緒に行った友人に
「山中、今日の話、どない思う?
 スラスラとわかりやすく、感じよく、話されたけれど、中身何か残ってるか?」
と聞いたら
「いやー、話は確かにうまかったけど、肝心の中身は何もなかったなぁー」
と。
私は自分だけかと思ったけれども、友人も同じ考えだったので、少し安心しました。

2021年06月30日 | Posted in 大仲学院長の感じよく話すヒント聞くヒント | | Comments Closed 

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